投稿作品sanuki story project

約10年ぶりに訪れた我が母校。あいかわらず、農場といい、校舎といい、放課後は人気がない。すると「こんちわ」と、ベンチに座っている実習服を着た生徒が僕に声をかけてきた。どうやら僕が卒業生だということが分かったらしい。「何年生？」「3年です。」とりあえず、少し世間話をしたあと、あることを尋ねてみた。「何部やったん？」「太鼓です。運動部はなかなか人数が集まらなくて。」うちのご悪口は相撲部や馬術等、独特の部は盛んだったが、バレーやバスケ等の団体競技が人数不足で大会に出られなかった。特にうちはそうだったが、農業高校は商業又は工業高校に比べ部活が盛んじゃない。（あくまで僕の独断だが）かろうじて人数のいたサッカー部は僕が在学当時35-0と小学生と大学生を試合させても、こうはならないだろうという点差で負けており、今もそれは変わらない。
　だが、まるっきりスポーツ万能の奴が集まらないわけではない。多少競技は違えど、スポーツ推薦を蹴って、そこに受験した奴や何かの競技で中学時代、好成績を収めた奴だっている。
　「部活が楽しくない、真面目にやってくれない。」こう言ったことを少しでも改善し、農業高校で少しでもスポーツに汗を流す子たちが増えてくれたら、僕はそう思う。