sanuki story project

18偶然の風の中 香川県  furuemonさん
嬉しい話 家族ネタ・恋愛ネタ・青春モノ・運命的な話
私は小さい会社の3代目、第二次ベビーブームにこの世に生を受け、野球バカ親父とおっとり母とちょっとヤンキーの姉ちゃんで構成されている家庭で育ちました。

私は大学在中の夏休みに近所のしゃぶしゃぶ屋でバイトをしました。そしてそのバイト先で一緒だった看護学生A子に恋をしました。

告白は桂浜と決めていたので付き合ってもないのにドライブに誘い、結婚しようと告白をしました。真面目なA子は「今は出来ません」と答えたが普通の遠距離恋愛が始まったのだ。

時間が過ぎ彼女は看護師に、私は成績が悪いにも関わらず大学院へ。

大学院一年の夏、中学時代の同窓会があり その中に百貨店で勤める幼馴染B子がいた。私は結婚前提に付き合っているA子がいるというとB子は「いいね。私も結婚前提の彼氏がいる」と笑顔で答えていた。

それから私は就職活動への突入する。自分の専門系か親の仕事に近い形の就職を選択するのか悩んでいると遠距離恋愛中の我々にも変なギクシャク感が生まれてきた。A子にも「跡継ぎだから君にも○○してもらわなきゃ」と自分の成長を無視して彼女を追い詰めるようになった。

ある日A子は「看護婦の仕事を続けたいし、貴方の事は好きだけれども跡継ぎとは結婚できない」と別れてしまった。不甲斐無さを感じた私は幼馴染のB子に相談を持ち掛けたのだが、B子も同時期に彼と別れていたのだ。

これを勢いというかどうかはわからないが、気付いたら私は幼馴染のB子と付き合い始め、そして卒業と同時に結納をし半年で結婚をした。

一年後子供にも恵まれ、また一年後に二人目に恵まれた。二人目の時には、たまたま元ヤンキーの姉も妊娠しており一緒に入院して偶然だけどすごいね。と笑っていた。

そんな入院中どうも見たことのある看護師がナースステーションにいるではないか。A子が移動でその病院の新生児室に配属になっていた。偶然は続いたのだ。

子供は無事産まれ、彼女と少しだけだったが話をしたが何を話したかは覚えてない。

その後10年ぐらい経って、元バイト先のママさんから、佐賀の人と2年後に結婚して、同じように二人の子に恵まれ、幸せにしていると聞いた。

昔の彼女が幸せにしているのを聞いて、なんかとっても清々しい気持ちになるし、お互い素敵な家庭でいたいなと素直に思える自分がそこにいました。