sanuki story project

109I am 20. 香川県  タタコスさん
感動した話 その他
これは私が二十歳の時の話。大学二年が終わろうとしていた頃、ここでやる事、行くところと言えば、いつも決まっていて常に変わらない同じ時間を過ごしていた。どこであろうと、これは当たり前の事かもしれないが、少し退屈に思えていた。
そんな時、ふといつも一緒に居る友人と屋島の山へ登ることになった。小学生以来の屋島登山で、その頃とは違った新鮮な気持ちで登っていた。山頂に着くと、丁度夕日がきれいに見えていた。
そして、何故だか分からないけど急に涙が溢れてきた。
隣を見ると、友人も真剣に夕陽を見つめていた。
自然や太陽から受ける力強さと共に、自分にとってとても大切なことに気付かされた気がした。
ほんの些細な出来事だったかもしれないが、今思うと、将来に対する明確な目標もなく、ただ大学生活を送っていた自分にとって、人生と向き合うとても重要な心を動かされた体験であったと感じている。