投稿作品sanuki story project
341『ことちゃんと行く!ことひらぶらり旅』
東京都 佐野柚稀さん
笑える話
「出発進行ことこと~!」
ピイイイッ!っとホイッスルの音が響く。
車掌室に立っているモフモフの青いイルカと目があった。
「ことちゃん」だ。
お尻をフリフリ、ピタッ!っと止まる姿がとても可愛い。
ことちゃんは「高松琴平電気鉄道(ことでん)」のマスコット。
駅員も兼任している働き者。
仕事の合間に更新しているツイッターはとっても大人気!
ことちゃんとの出会いはツイッターだった。
気がつけば、
琴平をPRする彼のツイートを楽しみにしていた。
「琴平に行ってみたいな」
僕はことちゃんにリプを送った。
電車が止まる。
「終点、琴平駅ですことこと~!」
ついにやって来たぜ。
ことちゃんのホームタウン!
ことちゃんと並んで参道を歩く。
道行く人たちがことちゃんに声をかけて
頭をナデナデ、お尻をモフモフ。
こんぴらさんを参拝したあとは熱々のうどんタイム!
「ぞぞー!」って勢いよく釜たまうどんを
頬張ることちゃん。
お次は琴参閣で温泉タイム!
えっ!着ぐるみってお風呂に入れるの⁉
自慢の胸ビレを使って僕の背中をゴシゴシ
「痒いところはないですか?ことこと」
「うん、大丈夫だよ」
ことちゃんはテクニシャンだ。
夜は展望台へ。
小さな町の小さな明かりがどこか懐かしい。
今年で結婚9年目のことちゃん。
奥さんのことみちゃん、娘のことのちゃんと3人家族。
「僕はまだ独身だけど、ことちゃんみたいなあたたかい家庭を作れたらいいな」
「応援していることこと~!」
夜空に向かって乾杯!
グラス片手に語り合う。
嬉しかったこと、大変だったこと、これからの「琴平」のこと。
一生懸命に語ることちゃんの背中は・・・
とても大きく見えた。
お別れの時間がやってきた。
ことちゃんと握手。
「今日は案内してくれてありがとう。楽しかったよ」
「また琴平に遊びに来てくださいことこと~!」って言いながら、
ことちゃんはステッカーを僕にくれた。
見ると、ことちゃんのイラストが描かれたステッカーだった。
あとから知ったんだけどそれは「友達の証」らしい。
ありがとう、ことちゃん。
また近いうちに必ず行くね
帰り道、瀬戸大橋を渡った。
青い海のなかで
ことちゃんが泳いでいるような気がした。
僕は揺れる電車のなかでゆっくりと目を閉じた。
スマホの画面、ことちゃんとのツーショットを胸に抱いて。
ピイイイッ!っとホイッスルの音が響く。
車掌室に立っているモフモフの青いイルカと目があった。
「ことちゃん」だ。
お尻をフリフリ、ピタッ!っと止まる姿がとても可愛い。
ことちゃんは「高松琴平電気鉄道(ことでん)」のマスコット。
駅員も兼任している働き者。
仕事の合間に更新しているツイッターはとっても大人気!
ことちゃんとの出会いはツイッターだった。
気がつけば、
琴平をPRする彼のツイートを楽しみにしていた。
「琴平に行ってみたいな」
僕はことちゃんにリプを送った。
電車が止まる。
「終点、琴平駅ですことこと~!」
ついにやって来たぜ。
ことちゃんのホームタウン!
ことちゃんと並んで参道を歩く。
道行く人たちがことちゃんに声をかけて
頭をナデナデ、お尻をモフモフ。
こんぴらさんを参拝したあとは熱々のうどんタイム!
「ぞぞー!」って勢いよく釜たまうどんを
頬張ることちゃん。
お次は琴参閣で温泉タイム!
えっ!着ぐるみってお風呂に入れるの⁉
自慢の胸ビレを使って僕の背中をゴシゴシ
「痒いところはないですか?ことこと」
「うん、大丈夫だよ」
ことちゃんはテクニシャンだ。
夜は展望台へ。
小さな町の小さな明かりがどこか懐かしい。
今年で結婚9年目のことちゃん。
奥さんのことみちゃん、娘のことのちゃんと3人家族。
「僕はまだ独身だけど、ことちゃんみたいなあたたかい家庭を作れたらいいな」
「応援していることこと~!」
夜空に向かって乾杯!
グラス片手に語り合う。
嬉しかったこと、大変だったこと、これからの「琴平」のこと。
一生懸命に語ることちゃんの背中は・・・
とても大きく見えた。
お別れの時間がやってきた。
ことちゃんと握手。
「今日は案内してくれてありがとう。楽しかったよ」
「また琴平に遊びに来てくださいことこと~!」って言いながら、
ことちゃんはステッカーを僕にくれた。
見ると、ことちゃんのイラストが描かれたステッカーだった。
あとから知ったんだけどそれは「友達の証」らしい。
ありがとう、ことちゃん。
また近いうちに必ず行くね
帰り道、瀬戸大橋を渡った。
青い海のなかで
ことちゃんが泳いでいるような気がした。
僕は揺れる電車のなかでゆっくりと目を閉じた。
スマホの画面、ことちゃんとのツーショットを胸に抱いて。