投稿作品sanuki story project
23ヒカリノホタル
香川県 匿名希望さん
嬉しい話 家族ネタ
「これ、なに?」
テレビに映ったホタルの映像を見て、5歳(当時)の娘が聞きました。
そういえば、長男は何度かホタルを見に連れて行ったことがありましたが、下の娘は見たことがありませんでした。
というわけで、初めて娘を連れて家族でホタルを見に行くことになりました。
私は母の実家が塩江町の山奥だったので、子どもの頃、おばあちゃんの家の近くの谷川でたくさんホタルを見た記憶がありますが、今はめっきり減ってしまい、以前、長男を連れて行ったときも、塩江町や綾上町などいろいろ探した記憶があります。今回は、知人からの情報で琴南町に向かいました。
夜の8時頃、知人に教えてもらったとおり小道を辿っていくと、果たして目の前にホタルの舞う光景が広がっていました。
「あっ、ホタル!」
娘は駆け出すと、小道の中で小さな光たちを追い回し始めました。
しばらくすると、娘が小さな手に何かを閉じ込めて、私のところへ戻って来ました。
「お父さん、いいこと教えてあげようか」
娘が嬉しい秘密を打ち明けるように、そっと私の耳元でささやきました。
「お父さん、ホタルってね、光の中に小さなムシさんがいるんよ」
そう言うと、小さな指の間に隙間をつくって、掌の中の秘密を見せてくれました。
(いや、そうじゃなくて、ホタルというのはお尻が発光して・・・)
「そうやね」と私。
私は理科の説明をぐっと飲み込むと、娘の掌の中の小さな光を一緒にじっと見つめていました。
テレビに映ったホタルの映像を見て、5歳(当時)の娘が聞きました。
そういえば、長男は何度かホタルを見に連れて行ったことがありましたが、下の娘は見たことがありませんでした。
というわけで、初めて娘を連れて家族でホタルを見に行くことになりました。
私は母の実家が塩江町の山奥だったので、子どもの頃、おばあちゃんの家の近くの谷川でたくさんホタルを見た記憶がありますが、今はめっきり減ってしまい、以前、長男を連れて行ったときも、塩江町や綾上町などいろいろ探した記憶があります。今回は、知人からの情報で琴南町に向かいました。
夜の8時頃、知人に教えてもらったとおり小道を辿っていくと、果たして目の前にホタルの舞う光景が広がっていました。
「あっ、ホタル!」
娘は駆け出すと、小道の中で小さな光たちを追い回し始めました。
しばらくすると、娘が小さな手に何かを閉じ込めて、私のところへ戻って来ました。
「お父さん、いいこと教えてあげようか」
娘が嬉しい秘密を打ち明けるように、そっと私の耳元でささやきました。
「お父さん、ホタルってね、光の中に小さなムシさんがいるんよ」
そう言うと、小さな指の間に隙間をつくって、掌の中の秘密を見せてくれました。
(いや、そうじゃなくて、ホタルというのはお尻が発光して・・・)
「そうやね」と私。
私は理科の説明をぐっと飲み込むと、娘の掌の中の小さな光を一緒にじっと見つめていました。