sanuki story project

122出席番号と苗字 香川県  出席番号 14番オガワさん
その他
これは、私の小学校の時の話。
6年間で2回ある2回目のクラス替えの時の話。

私の苗字は「オガワ」。
男女混合の出席番号で、常に5番~7番。小学4年
までは常に5、6、7、いずれかの出席番号。

「あ」行ということもあり、1桁台、これは私にとっていつものこと、だから今回もそうだと思った。何でもないことなのだが1桁という嬉しさが当時の私にはあった。絶対に才能や努力では覆せないこの苗字で決まる番号。1桁とは私にとってプレミアなのだ。

そして、先生が出席番号と名前を発表する。
「アガ」「アラキ」「イノウエ」「イノクマ」
さすが、あ行の「あ」「い」、強い、こいつらは常に苗字で上位ナンバー。

「ウチダ」

「う」の苗字に入った、私の学校には「え」で始まる苗字の学生はいない、よし「ウチダ」が終わればが「お」の苗字に入る!よし!今年も1桁頂き。


そして事件は起きた。

「ウチダ」が呼ばれた時点で既に6人。イノウエの苗字が二人いたのだ。

「オオクボ」
「オオニシ」
8人?今年は2桁か、まぁいい。まだ10番なら上位

「オオニシ」

え?

「オオニシ」

まて?!オオニシが複数人私のクラスに何人いるだと!
しまった!!!
「オオニシ」は香川県に一番多い苗字!
くそ、油断していた!私は全国苗字は多い「オガワ」。今まで同じ同姓が学校に存在してなくて安心していたのに。
ここで、オオニシだと?

「オオニシ」

まだいるの?

え?
逆に?逆に?クラスに6組もあるのにクラス一つに「オオニシ」集合する?

「オオニシ」

ここでオオニシは終了した。
オオニシ地獄は終わった、
同じ学年で「オオニシ」は5人いるまさか4人が一つのクラスに集中するとは。

でも、これで、次は私の苗字だ。
「オオニシ」の次は「オガワ」私の学年では定番だった。

安心した。
出席番号2桁台とは悔しいが、これで、ひとまず一安し



「オオミシマ」


この苗字を聞いた途端、私の何かが崩れ落ちた。オオニシのことよりも
このオオミシマにすべて怒りと憎悪が向いてしまった。

オオミシマなんて、

5文字に負けた。

オガワが。負けた。