sanuki story project

215呪いのカーナビ 香川県  テウ・チオンさん
怖い話
子供たちの夏休みの終わりに、家族で車を利用し旅行をした際の帰り道の話です。
カーナビの目的地を「自宅」に設定して、本州から淡路島を通り、東讃方面のとあるサービスエリアで遅めの昼食をとることにしました。

十数年前のことですが、妻はその立ち寄ったサービスエリアから数キロ程度離れた高等学校に講師として勤めていました。
霊感の強い妻は、当時その高校で度々幽霊を見る等の心霊現象に遭遇しており、恐ろしい体験でありながらも懐かしく思ったのか、幽霊を見た話を食事中に娘に話していました。
食事を終えて車に乗り込み、引き続き高速道路を利用して高松市の自宅を目指していたのですが、数キロ走るとカーナビが、
「まもなく3キロメートル先、左、高速出口です」
と、高速道路の出口へと案内を始めました。
高松市まではまだまだ先なのになぁと、不審に思いルート確認をすると、カーナビの目的地がいつの間にか、以前に妻が勤めていた幽霊の出るあの高校へと変更されていたのです。

私も妻もゾッとして、すぐさまルート案内を終了させましたが、サービスエリアで話に出ていた幽霊が呼び寄せようとしていたかのような奇妙な体験でした