投稿作品sanuki story project
89ゲレゲレとムー 〜夢の中で〜
香川県 めいさん
不思議な話 その他
これはゲレゲレとムーという2匹の親子猫のお話です。
私が中学1年生のとき、兄が拾ってきた子猫が「ゲレゲレ」。
それから、ゲレが1歳にもならないうちに産んだ子猫の1匹が「ムー」です。
ゲレゲレは頭が良く、子猫もしっかりしつけ、人に例えるならキャリアウーマンみたいな猫でした。
ムーはおっとりしていて、控えめな猫でした。
2匹は姉妹のようにも見え、いつも一緒にいました。
そんな猫たちに私もまぜてもらって、話を聞いてもらったり、怒られたり、猫達にいろいろ教わりながら過ごしました。
私は高校生になり、社会人になり、三十路になったころ、ゲレゲレは19歳、ムーは18歳。白髪まじりのおばあちゃんになっていました。
2匹と私は昔とかわらずに一緒に過ごし、相談にのってもらったり、彼氏を紹介したりしていました。
ある冬の日、娘のムーが先に息をひきとりました。
私たち家族はもちろん悲しかったけれど、以前から動物病院の先生から「2匹とも、何かあっても大往生だから悔やまないでね」と言われていたこともあり、覚悟はできていました。
でもゲレゲレは違いました。
ムーの姿を探し呼び、細くなっていきました。
私達だけでは、その寂しさは埋めてやれませんでした。
それから1ヶ月と少し経った頃、ゲレゲレも後を追うように亡くなりました。
2匹と過ごした時間はあまりにも長く、大往生とはいえ、心に大きな穴が空いたような日々を泣いて過ごしている時、夢をみました。
布団のなかでモゾモゾっと何かが動き、手をのばすと覚えのあるやわらかな感触。
引っ張り出すとそれはムーでした。
「ムーちゃん!生きてたん!?」
すると向こうから鳴き声が聞こえ、振り返るとゲレゲレがいました。
もう一度ゲレゲレが鳴くと、ムーはするっと手をぬけて、2匹そろって窓の外へと出て行きました。
目が覚めて、これは2匹がちゃんと会えたことを知らせにきてくれたんやと思いました。
さよならをいいに来てくれたんやと思いました。
それから泣いて過ごすのはやめました。
やっぱりゲレゲレはかっこええなぁ!
ありがとう!
私が中学1年生のとき、兄が拾ってきた子猫が「ゲレゲレ」。
それから、ゲレが1歳にもならないうちに産んだ子猫の1匹が「ムー」です。
ゲレゲレは頭が良く、子猫もしっかりしつけ、人に例えるならキャリアウーマンみたいな猫でした。
ムーはおっとりしていて、控えめな猫でした。
2匹は姉妹のようにも見え、いつも一緒にいました。
そんな猫たちに私もまぜてもらって、話を聞いてもらったり、怒られたり、猫達にいろいろ教わりながら過ごしました。
私は高校生になり、社会人になり、三十路になったころ、ゲレゲレは19歳、ムーは18歳。白髪まじりのおばあちゃんになっていました。
2匹と私は昔とかわらずに一緒に過ごし、相談にのってもらったり、彼氏を紹介したりしていました。
ある冬の日、娘のムーが先に息をひきとりました。
私たち家族はもちろん悲しかったけれど、以前から動物病院の先生から「2匹とも、何かあっても大往生だから悔やまないでね」と言われていたこともあり、覚悟はできていました。
でもゲレゲレは違いました。
ムーの姿を探し呼び、細くなっていきました。
私達だけでは、その寂しさは埋めてやれませんでした。
それから1ヶ月と少し経った頃、ゲレゲレも後を追うように亡くなりました。
2匹と過ごした時間はあまりにも長く、大往生とはいえ、心に大きな穴が空いたような日々を泣いて過ごしている時、夢をみました。
布団のなかでモゾモゾっと何かが動き、手をのばすと覚えのあるやわらかな感触。
引っ張り出すとそれはムーでした。
「ムーちゃん!生きてたん!?」
すると向こうから鳴き声が聞こえ、振り返るとゲレゲレがいました。
もう一度ゲレゲレが鳴くと、ムーはするっと手をぬけて、2匹そろって窓の外へと出て行きました。
目が覚めて、これは2匹がちゃんと会えたことを知らせにきてくれたんやと思いました。
さよならをいいに来てくれたんやと思いました。
それから泣いて過ごすのはやめました。
やっぱりゲレゲレはかっこええなぁ!
ありがとう!