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さぬき映画祭2022を2月5日(土)〜6日(日)の2日間で開催しました!

16年目の今年は、「さぬき」にこだわり、県内で撮影された作品など、香川にゆかりのある作品の上映に加え、ゲストを迎えたトーク・イベントや配信コンテンツなどをお届けしました!

オープニング上映地蔵調査官

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第4回シナリオコンクール大賞作品を映画化し、初公開しました。上映後のトークでは、初の脚本・監督作品となった中村心太監督から、「本作は『虐待』というテーマを取り扱っていて、この作品を通して現実の世界で救われる子供達がいてくれたら、この映画の意義は出てくるんじゃないかと思う。そこまでやって完成。」と力強く語ってくれました。
シナリオコンクール審査員長の中島貞夫監督からは、「よほどの執念と努力がなければここまでもってくることはできなかったでしょう。その情熱と力量に感心しました。」とコメントをいただき、会場からもあたたかい拍手が湧き起こりました。

朝原監督が脚本を担当キネマの神様

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今作では山田洋次監督と共に脚本を担当された朝原監督。撮影時はコロナ禍真っ只中で、志村けんさんの訃報により、撮影中断を余儀なくされ、脚本を再構築する際、作品の中に世相を反映するかどうか悩んだそうです。「公開時にこの状況がどうなっているかわからないし、もしかしたらそんなこともあったな、くらいになってるかもしれない。そういった話し合いの中、山田監督の『これはエンターテイメントだけど、現実を伝える必要があるんじゃないか』という一言で、入れることにしました。」と脚本時のエピソードを披露していただきました。
そして最後に、こんな時代でも劇場で映画を観る「贅沢」をぜひ皆さんに味わってもらいたいと熱く語られました。

香川ゆかりの映像クリエーターによるハリウッド映画!ジュマンジ/ネクスト・レベル(吹替)

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カナダ在住の映像クリエイターヘイドン・マスダさんから、コンポジター(合成)のお仕事について説明いただきました。実際に「ジュマンジ」の作品の中でマスダさんが担当されたダチョウが登場するシーンでは、骨格や筋肉の付き方など見えない細かなところまで計算して作り上げることで、リアルなダチョウを表現するというプロの技術を紹介してくれました。

香川県在住のクリエーターがフォーリーを担当サイダーのように言葉が湧き上がる

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香川在住のフォリークリエイター渡邊雅文さんに、実際の映像に様々な道具を使ってフォーリーの音を付けていく現場の様子を映像を交えながら分かりやすく解説いただきました。
初めて知るフォーリーの作業内容に、会場の皆さんも興味津々の様子でした。

香川県出身の高畑淳子出演作女たち

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大きな拍手と共に会場に迎えられた高畑淳子さん。今作で高畑さんが演じる強烈なキャラクター美津子(主人公の母)の役は元々半身不随の予定ではなかったそうで、制作の奥山さんから「この映画は高畑さんがクソババアをやってくれないと困るんです」と言われ、高畑さんのアイデアで半身不随の美津子というキャラクターができあがったのだそう。「かつて知的レベルも高い教育者であり美しかったであろう美津子が、今の自分自身にもイライラするもどかしさみたいなものが必要だと思った」と役作りの裏話を明かしてくださいました。

朝原監督がおすすめする往年の名作を35ミリフィルムヒポクラテスたち

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朝原監督が、過去に観た映画の中で印象に残った日本映画として「ヒポクラテスたち」を紹介してくれました。
本作は1980年に上映された作品。朝原監督は当時16歳だったそうで今改めて観て「プロ目線で観なきゃいけないと思うんだけど、どうしてもあの頃に戻って見ちゃう。当時のリアルな20代が描かれていて、自分と地続きの青春映画。これが今でもいいなって思えるのが、映画って面白いところだなって思う。」と作品への並々ならぬ思いを語ってくれました。

さぬきストーリー・プロジェクトショートムービーコンペティション グランプリ作品上映会

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今年は過去6回開催された「さぬきストーリー・プロジェクト ショートムービーコンペティション」のグランプリ6作品を、第1回グランプリを受賞した柴田啓佑監督をお迎えし、会場での上映と合わせてオンライン配信形式で開催しました!柴田監督作品「運命のタネ」の撮影時の裏話や、当時のコンペティションでの思い出などを織り交ぜながら、制作者目線の見所の考察などを分かりやすく説明していただきました。

ご参加いただいた皆様ありがとうございました!

今年も新型コロナウイルスの感染防止症対策として、自宅からでも気軽に楽しめるオンラインコンテンツを取り入れて開催しました。レポートで紹介した以外にも、香川にゆかりのある様々なジャンルの作品上映の他、オンラインコンテンツとして、映画の魅力や楽しみ方・鑑賞のツボを紹介する「映画ゼミナール」や、過去のシナリオコンクール大賞受賞作品の配信等を実施しました!
2日間、さぬき映画祭をお楽しみいただき、まことにありがとうございました!

待ってるツル♪